ファイト・オーツーの誕生秘話
1きっかけは麦踏み
1990年代終わり頃、ファイトクロームが企業として船出する前夜、創業メンバーと研究者は考えました。着想を得たきっかけは、麦踏み。
発芽した後に足で踏みつけることにより、麦の根張りや耐寒性が促され、健全な植物体が完成します。
また、強風にさらされても稲が倒れにくいことからも、植物がストレスに対抗して自らを防御する「何か」の力が働いていることがわかります。
植物は激しい温度変化や乾燥、光環境の変化に遭遇すると「何かのスイッチ」が入ったように守りの体制に切り替わることが当時からわかっていたのです。
2植物が持つ自然の力を引き出すために
もし、そのような植物本来が持っている力を自由に制御できたら、農業生産にとって素晴らしい価値になると私たちは考えました。
まだ世の中でバイオスティミュラント資材やその概念のない時代に、ファイトクロームは、「ストレス対策」という未知のテーマに挑戦する企業として立ち上がりました。
3防御機構のスイッチがわかった!
多くの研究者の協力を得て、植物にストレスがかかると何が起こっているのか、様々な試行錯誤の末に結論を出しました。
例えば、植物が外的な要因で傷ついた時、細胞膜が破壊され、空気中の酸素に触れて酸化されることによりシグナル伝達物質を生成します。
この物質こそ、植物が持つ防御システムの根本であることを解明したのです。
4植物に勘違いを起こさせる
では、破壊された組織分子に似た天然物質を人為的に与えたとしたら、植物は反応するのでしょうか?
実験の結果、植物は見事に防御体制に切り替わりました。
「ファイト・オーツー」は、酸化された伝達物質O2(酸素)という思いを込めた名前です。
ストレスにさらされていない、傷ついてもいない植物が「ファイト・オーツー」をかけると、ずんぐり頑丈に、そして多くの細根を伸ばしたのです。
5引き出す農業を目指して
これが、ファイトクロームの原点であるフラッグシップ商品「ファイト・オーツー」の誕生物語です。
ファイトクロームは、その後も、植物のストレス対策に着目した多彩な製品開発を続けてきました。
植物が本来持っている力は、未解明な領域がまだまだたくさんあります。
ファイトクロームはそれらの力を利用する、「引き出す農業」にチャレンジし続けます。
6次の挑戦に向けて
研究を進めるなかで、植物が様々なビタミン類、いわゆる抗酸化物質を作り、自分の身体を守っていることがわかりました。
現代農業では農薬や肥料を過保護に使っている分、野菜たちは自ら抗酸化物質を作らなくても生きていける環境にあります。
50年前の野菜に比べ、野菜のビタミンが半分程度になっているとも言われます。
私たちは酸化という原点に立ちながら、ビタミンたっぷりの野菜を作りたいと思っています。


